芝居を手にした黄兎の日々

芝居を再び手にした私が繰り広げる、やや外れた日々。
でも、きっと面白い日々に違いない。
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【本】 チョコレートコスモス

チョコレートコスモス (角川文庫)

つ、ついに文庫で読ませていただきました。
ブクログにも感想書いたんですが、あまりにも
意味不明になってしまってすいません。
でも、それほど言葉に表すのが難しかったのです。

「中庭の出来事」「猫と針」と、演劇に関係ある
作品を書かれている恩田陸先生の、演劇に関係する作品の
最初となったのがこの「チョコレートコスモス」です。

演劇集団キャラメルボックスに取材に行かれたというのも
有名な話。(そしてそのご縁が「猫と針」につながる)
それ以外にも取材をされているようで、裏側を知っている、
「芝居」を知っている人にも説得力のある作品に
なっているのではないかなと思います。

同じく取材をして書かれた有川浩先生の「シアター!」は
劇団の経済的な部分、第3者の主人公からみたところから
ですが、「チョコレートコスモス」は、がっつりと、
役者の「演じる」という部分を垣間見られると思います。
その見えている世界、とか。
それぞれ違う方向からなので、また違った面白さが
あるかと思います。


中でも、最後の方の演出をされている方のセリフは
ぐさっときます。そこで涙がにじんでしまう私。

二人の役者がいて、

一人は子役からずっと役者で、もう一歩踏み込んだ
芝居の向こう側にいつ飛び込むべきなのか迷っている。

一人は全くの初心者なんだけれど、技術は凄くて、
どんな人間にもなっていける、けれど、「自分」が
どこにもいない、感情も、ない。


色々と気づきながら成長していくところがあるんだけれど、
役者をやったことがある人なら、一度はぶつかったり、
気になったり、悩んだり、迷ったりするところも
でてくるんじゃないかと思います。

最初にぶつかる「感情」の部分。
芝居に慣れてくると出てくる「形」。
「つまらない」芝居。

心を揺さぶられるような台詞もあって、そこで
涙がにじむわけです。
汚い部分、人間臭い部分、嫌いな部分、そういうものを
持っているのが「人間」で、役者が演じるのは
そういう「人間」。
そんな感情を持ち合わせていないのに演じるものは
「つまらないでしょ」という一言。

本当にこの部分は涙が、というか悔しくなって
しまったわけです。
それから、
解釈や方法を試行錯誤して色んなものを獲得して
くるんでしょ、という言葉。
多分、そうやってきた役者さんには重みのある
言葉なんじゃないかなって思います。

この二つのところは私、本当にずしんときました。


今もそういうところは抜け切ってないけれど、
きれいに演じようとか、よく見せようと思って
演じることってまだまだあると思うのです。

そうなのよ。

その部分は言われて、言われてきて、その言われている
瞬間は反発的な感情もあったし、頭ではわかっているけど
どうしたら抜けられるのかもわからなくて
悔しい思いもしたことがあると思います。

そこを通っているからか、今は、もちろん抜け出しきって
ないけど、昔よりも、きったない私でいられる時間が
増えたんじゃないかと思うんです。
まだまだ抜け切れていない人とかを直視できないことも
あるし、あぁ、恥ずかしいなとか思ったりもするけれど、
少しでも面白い芝居が出来るように、そういう面白い
芝居をする役者になれるように、この作品には
励まされました。

本当、最後の辺りの演出の言葉には、すべての
もがき続ける役者さんの救いになれるんじゃないかと
思います。
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