芝居を手にした黄兎の日々

芝居を再び手にした私が繰り広げる、やや外れた日々。
でも、きっと面白い日々に違いない。
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【舞台】半神(中屋敷演出版)

柿喰う客の中屋敷さんが野田の「半神」を
演出すると聞いて、「いいなぁ。いいなぁ。」
と思っていただけで、やっぱり観に行けませんでした。

それがどうやら放送されると聞きつけて、
いつものように実家で録画をしてもらいました。
さすが実家!!ありがとう実家!!


「半神」
2018/7/11(水)〜 2018/7/16(月)
※収録:2018年7月22日(日)大阪・松下IMPホール

https://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/o2187/

演出中屋敷さんの劇団
http://kaki-kuu-kyaku.com/

ちなみに音楽はDEDEMOUSE!!!
あのデジタルチックな音楽がどんな風に身体表現
多め演出の中屋敷さんの半神と組み合わさるのか!
って感じですよね。
すっかり音楽担当を忘れていたんですけど、
見始めて音楽が流れたら、
「あ、そうだ、音楽DEDEMOUSEだった!」
って瞬時に思い出したので、本当にわかりやすいです。

ちなみにDEDEMOUSEさんのtwitterで聞けます。
あの、最初のタンゴのシーンの曲。
野田版のリベルタンゴもめっちゃ好きですが、
このタンゴ、とてもいいです。




考察とかは多分今まで散々いろんな方が書かれて
いると思うので、好きなところとか、見て考えたこと
みたいなものをまとめておこうと思います。

■このシンプルさが現代っぽい

ほとんど記憶に残っていないですが、多分最初に
「半神」を見たのが、深津絵里版の再演だったと思います。
なんかよくわからなかったのですが、最後の方で
謎の感動があり、泣いてたってことだけは覚えています。
これをみて、「あぁ、野田秀樹は考えるより感じろだ」と
勝手に納得した記憶もあります。

そんなほぼ覚えていない状態で中屋敷版「半神」を
見られたのは、なんとなくラッキーな気がしています。
記憶を消去してもう一回見たい!!を実践した感じです。

全部見終わった後の感想は
・わかりやすい
・シンプル
・とても現代っぽい
という感じでした。

野田戯曲はとにかくわかりにくい、難解っていう
イメージというか先入観があるので、それを飛び越えて
すっきり、シンプルに、見せたいものだけを見せる、
っていうのは清々しいなという気がしました。
あと、昨年「贋作 桜の森の満開の下」を観てきたのですが、
その時の感想も、「今っぽい。シンプル。わかりやすい。」
だったので、今の時代や客層を加味すると、こういった
シンプルな演出、仕上がりが受け入れられやすいのかなぁと
思いました。

わかりやすいと思ったポイントは、
・2分の1と2分の1は4分の2というくだりからの
 「答えはいつも人間」というあの謎が解かれる瞬間
そこは小さいけれどもちゃんと衝撃があって、
脳みそが揺れる感じがあったところ。

それに付随して先生と数学者がすれ違って、
同一人物であるというところがつながるところ。

ポイントとして、このあたりがわからないと、
「あ!」っていう気付きの解放感とか不満の解消っていう
ところがなくて、見ている人のストレスが無くならない
んじゃないかなと思っています。それがちゃんと
解消されるようにわかりやすい、っていうのは
いいなぁと思いました。

最後の霧笛のところもしっかり良さがあったなぁと
思っています。(が、NODAMAP版のあの霧笛がやっぱり
好きです。あそこはもう鳥肌っていうか、あれでさらに
泣かされるよね。)

個人的には、マリアとシュラがそれぞれに分かれて、
マリア(の感情)をシュラにあげて、っていう所が、
シュラに寄っている印象でした。
マリアはいなくなってシュラになった、みたいな
感じ。野田版はマリアはいなくなったけどシュラと
イコールになっているという融合感が強い気が
しました。
ここはわかりやすくしたのかなぁと思いました。
(個人的には野田版の融合感が好き)

※演出の違いの確認のため、結局ちょこちょこ
遊眠社版とNODAMAP版を確認しています。


■演出の浸透度

これはですね、えみてんの公演をやっていたときに
ちょっとだけなんとなくぼんやりそういうのも
あるのかもなぁと思っていたことに、なんとなく
近いのかもと思って考えたことです。

演出に込みなんだろうけれど、ユニコーン、
スフィンクス辺りの幻獣たちは、柿喰う客の
役者さんで固められています。
七味さんもそうだけど。(っていうか七味さん
やっぱり激うま過ぎて......)
この幻獣枠の統一感、一体感、演出の共通認識が
ある感、これがあるから、幻獣と幻獣以外の
空気感の違いがはっきりと見えてわかりやすいなと
思いました。

この空気感は、演出の浸透度でもあるんだろうなと
全体を見ながら思いました。
中屋敷さんの演出を何度も受けてきている劇団員
だからやれることだと思うし、それを生かすことを
前提にキャスティングしているというのは
地の利を生かした演出だろうなぁと思います。

初演も遊眠社だから、劇団員のメンバーで
やっているんだけど、シュラもマリアも劇団員で、
そういうのもあるせいか、幻獣ともまとまりが
あるというか、はっきりとした境界はなくて、
混ざりあった感じがしていました。
この混沌とまざりあった感じが好き、という人も
いると思うし、それがわかりにくくしていると
感じる人もいるかもしれないです。

演出がついて、それを理解して体現するという
ことだけなんだけれど、どれだけ役者に浸透して
いるかっていうのはこんなにも違いが出るんだろうな
というのが何となく見えた気がしました。


■つながっていない衣装でつながっているように見える

これ!私、この演出好きだなぁ〜と思いました。
多分これは藤間マリアだからできるんだろうな、
というのも思いつつ、そのためにこの役者さん(というか
舞踏家さん)が必要だったんだろうなと思いました。

衣装はNODAMAP版の白と黒とグレーっていうのが、
初演からブラッシュアップしたところで好きです。

あと、舞台セット!
この舞台セットも好き。影のでき方とかも面白いし、
面白く使うんだろうな〜っていう予感のさせ方がいい。
もうちょっと奥行き感があればもっと良かったなぁ、
個人的には、というのは思いました。螺旋の渦とか
出てくると、やっぱり奥行きもあった方が円形の渦を
表現するときにはいいような気がしました。

あと、最初の設定!
結構ゴリ押しといえばゴリ押しだけど(笑)、9歳という
ところをうまい具合に前提のような形でお客さんに
刷り込んでいるのはうまいと思いました。
ま、転球くん9歳じゃないし、ずるいよね(笑)
私はあの稽古場から始まって、ラスト、ラストに
あの現実の稽古場にふっと戻ってくる空気感が
とても好きなのだけれど、最初のシーンの面白さとか
意外性のある学校っていう設定面白いなと思いました。

あとこの作品は照明が凝れるから面白そう。
象徴的な模様とか使うの面白いだろうなぁ。


何となく観始めたのですが、やっぱり面白くなって
きて、最終的には一所懸命観てしまいました。
この作品本当に面白いよねぇ.....。

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