芝居を手にした黄兎の日々

芝居を再び手にした私が繰り広げる、やや外れた日々。
でも、きっと面白い日々に違いない。
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【舞台】 その流れを渡れ

ちょっとばかし東京に遠征に行くことになったので、
ついでに観劇の予定を入れようと思い、
下北沢に行ってきました。

観たい劇団は丁度谷間で、一週早いか遅いかでないと
見られませんでした。
なので、今回は諦めて初めて観る劇団、しかも全く
今までみた劇団や役者さんがいないところ、
というしばりで決めました。

そんなわけでそろそろ変なのに当たりそうだなぁ、
という予感もありつつ行ってきました。


各駅停車
「その流れを渡れ」
1月30日土曜日 19時の回
at 下北沢小劇場 楽園
上手最後列



今回は、お金を払いまして、ついでとはいえ、
地方からやって来ましたので、その分、
書きたいことは書こうと思います。
ただ、言葉を使うのが非常に今回は難しく、
きちんと文章として成り立つかわからないです。
あれが悪いとかこれが悪いとかではなく、
自分がこれを観てどう思ったかをできるだけ
書きたいと思います。
それを見て、これを直接届けられるかはわかりませんが、
何か思うことを思ってもらったり、
気づいてもらえたらと思います。

この方々が、どう思って舞台に立ち続けているかは
わかりませんが、これをやって、これで食べていく、
プロであろうとするのであれば、もっと、
色々考えた方がいいのかなと思います。
余計なお世話ですが。
とりあえず2800円分は何か形に残しておかないと、
非常に勿体ない。そう思って書きます。


今回は、不思議なことに怒りとか憤りとか、
そういうものは全然なくて、逆にこれが今の私には
必要だったのかもと思うし、今観るならば、
これしかなかった、といってもいいかもしれません。
そういうものをすべて通り越してもう笑ってましたので、
そういう点を踏まえつつ、自己責任にて
(いや、都合のいい言葉ですね、本当。)、
続きを読むから、ご覧ください。

いやー、マジで、久しぶりに演者とお客の人数が
同じくらいの演劇みたわ!!!
逆に感動だわ!


■まだこの下北沢に残っていたとは

非常に失礼な話ではありますが、観終わった、
いや、観ている最中に、
「まだ下北沢でこんな芝居をやっている劇団が
あったとは・・・」
と思いました。
びっくりです。
脚本も役者も何もかもが足りてない。
本当にこれは役者が惚れ込んだりして、
この世界観を信じてこれを続けているのか、
と思いました。
カルチャーショックだったし、私がまだまだ
不勉強だと思いました。

これはこれでひとつの世界だとおもうのですが、
これで大丈夫なの?と不安になる点は、
これにお客様がついていないこと。

知られていない、というのではないレベル
なのではないか、と思いました。
役者さんは薄々思っているのでしょうか。
演出さんは、主催さんはどう感じているのでしょうか。
作品以前に、そんな、劇団さんについて心配してしまいました。

これが他の場所でみたのだったら、ほぅー、と思った
だけかもしれません。
若い頃、そういう作品も劇団も観てきました。
でも、下北沢です。

私が下北沢に対して期待を持ちすぎているだけかもしれません。
下北沢だってそんなことあるさ、というだけの話かも
しれません。それはそれで、私の引き出しが少なかった
だけなのでしょう。
それでも、いや、もうちょっとなんとかならんもん
だったのか・・・と思わずにはいられません。

ファンがついていて、客席が埋まっているんだったら、
これは需要があって、私の好みではなかった、という話で
すむのですが、そうではなかった、というところが
戸惑いを生んでいるのだと思います。

人の仕事は7割できていればよい。それ以上は好みだ。
という言葉を信じるのであれば、これはそれに達していない、
好み云々の問題ではない、ということになるのかもしれません。



■こんなきれいな世界はみたくない

全体的に、なんてリアル感のない作品だ、と思いました。
すべてがきれいすぎる。
何だろう、もうこの作家は現実を生きてないんじゃないか、
というか、世の中や人間を知らないんじゃ無いかと思いました。

感情や話はリアルを何とか扱おうとしているのに、
それが言葉、台詞にもなっていないし、感情にもなっていない。
おんなじことを何度も何度も繰り返しているだけの
シーンに見えました。

めっちゃ疲れる。

演出が役者さんについているのは見えるけど、その演出も稚拙。
久しぶりに、外国人のオーバーリアクションみたいな
手の動きとかみましたよ。(笑)

そこはじっと立って感情を出すだけでいいのに、
余計な動きがつく。物凄く稚拙に見えました。
役者さんも滑舌が良すぎて気持ち悪いし、
言葉を大事にしすぎる。
関東の外れの田舎、みたいな設定かもしれないけど、
それにしても田舎の雰囲気がない。
皆都会で暮らしていて、田舎の人のことなんて知らなくて
やってるんだろうなぁ、というのがありありと見えました。

せめて、服は汚して何回か洗濯してアイロンもかけないで
干しておいてほしかったし、田舎の人の微妙な馴れ馴れしさも
欲しかったし、人によって態度をかえるというのもほしかった。
それが時間経過を経てどんどん雑になっていくというすさみ感も。
人間の根底、人の本来の姿、そういうものが見えない作品でした。

もし、そういうのを描きたかったわけではない、
というのであれば、この本の内容ではなかった方がいいです。
もっとファンタジーであり、SFであったほうがよかった。
それなら諦められます。
でも、この、土砂災害によって孤立した山の中の旅館、
を描くのであれば、きちんと人間と向き合ってほしかった。
なぜこんな、かけもしないものを作った、って思います。



■役者の考えはどこへいった

今回は、誰もが巧くない役者さんばかりで、
とても観ていて疲れました。
一瞬、あ、それはいいな、と思っても、
それ以外が全て違和感でしかありませんでした。
演出に言われてやっているんだろうな、っていう感じがしたし、
そこまで器用にできる役者さんじゃないだろうな、
って思いました。

役者さんの個性は考え方だと思っています。
何かの感情を表現するときに、どう捉えて、
どういう発想をするか。
それが役者さん自身が考えたり感じたりしてやってないん
じゃない?と思ってしまいました。
もう、怒るシーンが多くて本当に疲れたんですけど、
その怒るシーンも、感情が一個しかなくて、
観ていて飽きたし疲れました。

申し訳ないと思いながらも誰かにぶつけるしかない怒り、
誰かのせいにしたい怒り、
自分が悪いと思う怒り・・・などなど、
色んな感情があるはずです。

役者がまずそれを掴めていないし、演出もなんでそれを
なおさないの?気がつかないの?と思うことばかりでした。
社長はそんなところで怒らないよ、と思うし、
旦那もそこで声をあらげるキャラじゃないと思うし、
おばちゃんは中途半端だし、
先生の重みを解ってないのはあんただよ、って思うし。

経験していないのは悪いことではないですが、
そこを埋める努力が芝居に観られないのは残念を通り越して
意味がわかりませんでした。

役者は操り人形ではありません。
きちんと、意思と本物の感情をもって、そこに立っていて
欲しいです。
まだ若い年齢の人達ばかりの劇団なのかもしれません。
でも、東京に住んでいて、色んな人がいて、色んな感情が
ある世界で生きている。そうでないと経験できないこと、
既に経験したことから逃げないで欲しいです。
これでわたしと同じくらいの年齢だったら、
何をしてきたのって思いますよ。



■2800円というブランド価値

・・・基本的に、お金の話はしたくありませんが、
もう数年ぶりに値段にみあわないものを観ましたので、
いい機会だと思ってまとめておきます。

個人的に、チケット代というのは、その劇団のブランド価値
だと思っています。
自分たちは、この作品に対して、このくらいの価値が
あると思っています、ということだと思っています。

だから、私は観に行くとき、金額にみあった価値があるもの、
としてみにいきます。
安いとそれなりの劇団規模であり、それなりの芝居だと思うので
ハードルは下がります。けれども、私はそれくらいの
金額の芝居はあまり観ません。みるならば、それなりの
金額の価値がある、と思っている作品を観たいからです。

今回は、2800円のチケット代でした。劇団の皆さん、
参加された役者さんは、それくらいの価値があると思って
参加していましたか?自分で値段をつけるとしたら、
正直いくらだと思いましたか?
今回この値段は私にとってはとても高いと思いました。
高い。ほんと、高いですよ。
びっくりです(笑)
あんまり私チケット代についてはなにも思わないほう
なんですけどほんとひどいわ(笑)

ですが、これが、自分たちが作る芝居はこの値段の価値がある、
と思ってこの値段設定にしたのならば、それでいいと思います。
これをそういう価値観で見る集団なんだな、と思います。
それはそれで、確固たる信念があるんだとおもうので、
それならばいいや、と思います。

けれども、そうでないのならば、きちんと自分たちの
ブランド価値というものをはかり直してほしいです。

劇場を借りる値段、舞台セット費用、広告費、衣装代、
小道具代、お手伝いさんへの謝礼、稽古をする場所を借りる費用、
などなど、たくさん経費がかかるのはわかります。
だから、その経費から逆算して、この人数しか呼べないから
このチケット代にするしかない、とか、まわりがこのくらいの
金額にしているし、それより下に見られたくないとか
いうんだったら、なんかもう残念を通り越して、
もう演劇やらないでって思うレベルです。
お客さんの時間を奪わないで(笑)

これ、本当に役者はお客さん呼べてるんですかね。
私だったら呼べないです。(笑)もし呼べてないよ、
っていうんだったら、ほんと、
考えた方がいいんじゃないかって思います。



■世に出てしまったから仕方がない

この本でやるんだったら、きちんと人間の感情を
表現する演劇にするしかありません。
ストーリー皆無、ほとんど変わらない場面。
ストーリーを魅せる作品でもありません。
台本がもっとよければいいのかもしれませんが、
世にこれを出す、というのだったら演出で頑張るしか
ありません。

さっきも書いたけど、人間の感情の機微を細かく
魅せるしかありません。結局はそれもなかったんですがね・・・。

作、演にしても、役者にしても、これを表現するのは
難しかったのかなぁ、と思います。
もしこれを表現する感情がわからないんだったら、
本当にいままで幸せな(あるいは不幸な)時間を生きて
いたんだろうなぁ、と思います。役者として。



■舞台セットは素敵

舞台セットは素敵でした。あと明かりも割と好きでした。
音楽もいいんじゃないかなぁと思いました。
欲を言えば、屋外に出ていた椅子はもっと汚い方が
よかったです。雨風にさらして、それでもきれいに
使っている、という感じが欲しかったです。

最初の雨の効果音、私のすんでいるところでは、
割とあんな雨が梅雨には降ります。
でも、土砂崩れはしたりしません。

地盤によっても違いますが、そういう辺りもリアリティが
あった方が説得力が上がると思います。
細かいことかもしれませんが、そういうことが積もり
積もってリアリティになっていきます。
どんなものを作りたいのか、どこまでリアルにするのか、
演出としてきちんと持っていてください。

ストーリーもなんだか中途半端でした。
最後の先生と幼なじみも、あの距離感は気持ち悪い。
台詞で関係を匂わせるんなら、もう触ったりとかなんか
接触があったほうが納得できます。作演が遠慮している
というか、恥ずかしいから書かないみたいな風に見えます。
最後、山を降りた人達がいっそ何らかの目にあって
くれた方が個人的には満足できた気がします。

とにかく逃げるな。
何らかの意思や、気持ちや、葛藤や、憤り、そんなものを
持ち合わせている作演の人間を私は観たかった。
逃げるな。わたしは演劇でそんなものがみたかったわけじゃない。


何となく、書きたいことが書けたような書けなかったような、
ぼんやりした感じです。ここの劇団を観ようかなと思って、
前評判を検索してくれた方々の目に留まるよう、祈っています。

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